最終更新日:2004/08/21

テレビゲームの無罪/有罪

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 「テレビゲームの影響で…」
 世の中が本当に変わったのか?

 ゲームと付き合ってきた「今まで」と
 ゲームの目指すべき「これから」を
 真剣に考えていこうと筆をとりました。

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 2004/08/21 vol.11
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 それほどおもしろくないゲーム その1
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 「やんないよ。テレビゲームなんてつまんないもん」
 何年か前に実は尊敬している所ジョージさんがあるテレビ番組でそう
 言っているのを聞いてはっきり言ってショックだった。
 だが、考えてみればあたりまえのことだ。
 趣味や遊びの達人から見れば、テレビゲームはつまらない。
 なぜならばもともとはひとり遊び用の代用品だからなのだ。
 そして昔から、テレビゲームは時間のない人達の味方だった。

 趣味や遊びを楽しむ人は、実に時間を作るのがうまい。
 みんな平等に1日24時間与えられているのに、いつもそう感じる。
 小さなころからずっと言われてきた「けじめ」が人を豊かにする。
 できないことはしない。むしろ「待つ楽しみが増える」と、
 がまんすることに喜びを感じたものだった。

 その昔、ケとハレの話をものの本などで読んだことがある。
 仕事にいそしみ、作物を育て、一年の収穫を迎えたとき、
 苦労や抑圧を一挙に解消し、祭りを迎え、感謝と歓喜で
 人の心はハレを迎える。
 実りや感謝のない心はやがてケガレ=気枯れを迎える。
 「気晴らし」という言葉の由来はこのケ・ハレからきている。

 趣味や遊びはつまり小さな祭りなのだ。
 「気晴らし」にやたらと小さな遊びを繰り返すと人間は
 どうなるだろう…
 「気締め(ケジメ)」というがまんの時間がなくなるのだ。
 緊張を持続できず「がまん」のきかない近頃の人の様子。
 心を満たされない感覚…豊かさの欠如はここから
 はじまっていると思えてならない。

 今の世の中を見渡すと、ゲームだけでなく、たくさんの
 そういった小さな遊びが人々の時間の隙間にあふれかえっている。
 そこにこそゲームの市場があるときもあった。

 ゲームにはケとハレの理論にあてはまる効果がある。
 優秀なゲームほどこのハレを感じる抑圧のさじ加減、
 難易度が絶妙だ。
 この快感にハマるのは、ハレがゲームの難度に比例して
 大きくなるところにある。

 しかし、ゲームの快感にハマるほど、本来は趣味や遊びに使って
 いた時間がなくなってしまう。
 それどころか、本業や勉強にまで身が入らないこともある。
 「気締め」がつかないのだ。

 遊び道具としてのテレビゲームは飽くことなく遊べなくては
 ならない。
 矛盾しているがそれでも、ゲームはやめられるように
 しなくてはならないのだ。
 おもしろかったゲームたちには、うまく切りのいいところが
 あった。
 不可能ではないはずだ。
 それでも、やめるかどうかは人間次第。
 ゲームはまだ道具。人間にやめてくれとは頼めない。

 現代人は正しくゲームを利用できているだろうか。

 通信対戦やネットワークの登場で道具として、ゲームは
 そのしかけならではの新しい道を開きはじめている。
 ゲームを通じて人間の社会的な付き合いもはじまっている。

 それほどおもしろくなかったゲームは、その中だけで
 通用する価値感を作り出した。
 宗教とも言えるような精神的な世界だ。
 宗教にはその世界に帰依し現世を捨てるという段階があるが、
 ゲームでもそれに似た現象が起きている。

 改めて考えるべき時がきているのではないだろうか。

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