最終更新日:2003/06/07

テレビゲームの無罪/有罪

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 「テレビゲームの影響で…」
 世の中が本当に変わったのか?

 ゲームと付き合ってきた「今まで」と
 ゲームの目指すべき「これから」を
 真剣に考えていこうと筆をとりました。

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           〜 テレビゲームの無罪/有罪 〜

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 2003/06/07 vol.7
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 まるで見てきたような体験 その1           by大守哲哉
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 テレビゲームのせいで暴力的な子供が増えているらしい。
 確かに近年の子供の暴力は程度を超えて、目に余る時がある。

 しかし、それはテレビゲームだけのことではなく、あらゆるメディア
 で取り扱われているストーリーやビジュアルからの影響があるはずだ。
 マンガやアニメ、テレビドラマや映画、フィクションもあれば
 ノンフィクションもあるが、いろんなメディアで人々が戦っている。

 テレビゲームもその中のひとつだ。

 「暴力」というものに対しての意識は、それこそ民族の歴史や文化など
 根底あるものに話がおよぶ。
 「暴力」に対する土地それぞれのもともとの意識がある。
 それは簡単には変化したりはしないはずだ。
 しかし、それだからこそメディアによって断片的に伝えられたものが
 勘違いして受け取られてしまうことがあるようだ。
 代表的なものに銃器、つまり武器に対する勘違いがある。

 フルメタルジャケット…

 スタンリー・キューブリックの映画のタイトルにもなったが、
 これは硬い金属でカバーし、弾頭がキノコ状にひしゃげないようにして
 貫通力を上げることで、死亡率を下げた戦争用のライフル弾のことである。
 ジュネーブ条約で決められた戦争のルールで推奨される弾丸だ。

 確かに即死はないだろうが、こんなもので撃たれて
 人間が平気なわけが無い。

 私は10年ほど前に4年の間、陸上自衛隊に入っていた。

 そのときに7.62mmのNATO弾。つまり戦争に使われている
 ライフル弾の大きい方の威力を目の当たりにしている。

 射撃訓練の射的係をしていた時のことだ。
 射的係りは射撃訓練の時に的(まと)に当たった弾の監視をしたり
 的を貼り換えたりする。
 その時に友人がふざけて自分のジッポーライターを的の裏側に
 こっそり貼りつけて、弾をめり込ませようとした。
 確かにどこかのメーカーの品物にそんなのがあった。
 銃弾がめり込んだデザインのジッポライター。
 私はそんな小さなものに偶然、弾が当たるわけがないと思っていた。
 しかし、その偶然は起こった。
 的の方で金属に当たったときの命中音がした。
 まれにあることなので、みんなは的の枠組に使われている釘に当たった
 のだと思っていたが、私と友人はそれが違うことを知っていた。
 射撃が終わりドキドキしながら的を下ろした。
 どんなふうになっていだろう。
 友人の顔が子供のように輝いていた。
 ライターのド真中に穴が開いているのを想像しながら的の裏側を見た。
 ライターは見つからなかった。

 射撃訓練後に訓練場の清掃をしていると、私はそれを見つけた。
 ジッポライターのオイルユニット部分は引きちぎられて、花のように
 開いていた。
 「これ初めての給料で買ったライターやってんけどなぁ」
 友人はその変わり果てた姿を悲しそうに見つめた。
 「後悔」の二文字が顔に書いてあった。
 私たちはこのことを黙っていることにした。
 正直、誰かに話してしかられるのがイヤだったのもあるのだが、
 この破壊力は決して笑い話でできる話ではなかった。

 〜コレで人を撃ったらどうなるんだろう〜

 言葉にはできなかった。ふたりとも背筋が凍ったのである。
 以後、射撃訓練のときの注意力は他の人よりも高かった。
 武器を持った後でも緊張のない後輩に私は厳しかったと思う。

 武器はカッコイイが恐ろしい。
 貫通力があるから殺傷力がないとかは関係がない。

 映画ではヒーローたちが武器を持ち、誰かを守り助けるために
 戦っている。
 しかし、私たちはライフル弾で撃たれても、平然と戦っている
 ヒーローを観すぎてしまったのではないだろうか。

 「程度」がわからない子供や若者がいる。
 「誰かがやっていたから」と平気でのたまうこともあるが、
 その「誰か」のイメージはメディアにのっている
 現実にはあり得ない者の姿なのではないだろうか?

 世の中には本当に「やってはいけない事」がある。
 本気で大人が生きていかないと、子供たちは弱いまま育ってしまう。
 危険を察知できない子供も多いと聞く。
 危険が察知できないということは同時に他人を危険にさらす事にも
 無頓着になる。
 悪い連鎖は続いている。

 私は「メタルギア・ソリッド」というゲームに感心した。
 あれもひとつの答えだと思うし、まだ他にも方法はあるはずだと思う。
 「見てきたような体験」で得られる力は良い方向に向けなくては…

                            つづく
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 ◇今回のゲームの弁護

 暴力的な子供が増えていることについて、テレビゲームだけの問題で
 あるという嫌疑に関しては無罪を主張いたします。

 しかしながら、表現の中で架空の所業ということを強調することを忘れ、
 「あり得る」という錯覚を起こさせたことにいては一部の罪を認めます。

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 ▼ 気になる情報
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 浸透した『現代的なテレビの見方』〜平成14年10月「テレビ50年調査」から〜
 http://www.nhk.or.jp/bunken/nl/n058-yo.html
 <5つの特徴> 感情性・断片性・環境性・熟練性・一体性
 エンターテイメント共通の特徴ですね。
 あと『現代的なテレビの見方』の「強い人」ほど、テレビ視聴が活発とのこと

 ネット上の動画配信(ストリーミング)の利用
 http://www.myvoice.co.jp/voice/enquete/5808/index.html
 無料動画配信での視聴経験のある分野
 ★女性は「音楽」「ゲーム」が男性よりも高くなっています。

 平成14年度楽曲使用料徴収額
 http://www.jasrac.or.jp/release/03/05_2.html
 外国入金演奏前年度比400%
 着信メロディダウンロードが伸びているそうで…

 人気のお菓子(^^)
 http://www.nikkei.co.jp/rim/faxdata/fd-old/faxdata368.htm
 「かっぱえびせん」が41.0%と他を引き離してトップ。

 ※リンク先の情報がなくなる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
  できるだけお早い目にご確認いただくようお願いいたします。
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 ▼ 気になる事柄
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 頚部リンパ節がんで入院中のいかりや長介さんは71歳。
 年齢を見て驚いた。と同時にやっぱり歳をとってこられたなぁと考えてしまう。
 「8時だよ!全員集合」や「ドリフの大爆笑」は少年時代のいい思い出だ。
 「取調室」シリーズは結構好きで見てしまう。
 最近のいかりやさんは俳優としてもスゴイカッコ良い。
 「踊る大走査線」の飄々としたキャラも好きだ。
 純粋に早く良くなってほしい。
 「ダメだこりゃ」なんてオチはなしだよ!(TOT)

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