春の施設公開 エネ研てんこもり5 若狭エネルギー研究センター 第11回講演
 「テレビゲームってどうやって作っているの?」
〜子供向けテレビゲーム開発講演報告〜

制作日:2003/05/07  最終更新日:2003/05/13


4月20日に福井県敦賀市にある若狭エネルギー研究所で行われた
施設開放イベント「エネ研てんこもり5」の中で、第11回講演として
「テレビケームはどうやって作っているの?」という子供向けの講演と
「20年前のテレビゲームをしよう」というゲームコーナー展示を行った。
その様子を下記にご報告する。           →講演の企画書
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若狭エネルギー研究所
あいにくの雨の中だったが、若狭エネルギー研究所には700人前後の 来場者があり、施設内では、バルーンアートや100種類の知恵の輪に 挑戦したり、空気(気圧)の話やジャグリングを使った物理の話を興味 深く聞いている子供たちの姿が見られた。
バルーンアートは会場で風船を持っていない子供がいないほどの大人気!おじさん大忙し!! 空気の話ではドラム缶の空気を機械で風船に移す実験が…ドラム缶のヘコんでいく様は大迫力!空気の力なんですよ
数々の科学的な展示の中、任天堂株式会社の協力で今年で発売から 20年を迎えるファミリーコンピューター(ファミコン)と当時に 発売されたソフトによるゲームコーナーの展示を行った。 たくさんの親子連れがなつかしい「ドンキーコング」などをプレイした。
「これはマリオだったの?」「ドンキーコング」をプレイした子供の後ろで解説を聞いてお父さんが驚いていた 子供にまざってご夫婦で「マリオブラザーズ」をプレイする風景も…
----------------------------------------------------------------- 午後からの講演では、テレビゲーム作りの大まか作業の流れの説明の後、 会場の子供たちに参加してもらいながら、テレビゲームの中で行われて いる処理を実演して解説する。
講演はじめのあいさつ 緊張から足が棒に…(^^;; 制作のそれぞれの役割
企画、デザイン、BGM・SE、プログラムと作業のそれぞれの役割の説明。
ゲーム機、プレイヤー、操作係、キャラクター、判定係の情報の流れ まずはゲーム機自らが役割を実演する
「プレイヤー」の入力を見て「←」と「→」の札を上げる「操作係」。 「操作係」の上げる札を見て、左右に動く「キャラクター」。 「キャラクター」の当たり判定をする「判定係」がそれぞれに役割を分担して スクリーンに映し出された「落ちてくる100tハンマーをよけるゲーム」が 実演された。
炎のコマ?!知っている年代ではないか… 自分の役割がわかってくるとそれぞれの意見が出てくる
「ズズン!」地響き音とともに落ちてくる3DCGの「100tハンマー」の 迫力に「なんか怖いわ!ちゃんとよけてな!」とキャラクターから激が飛ぷ。 プレイヤーの操作にも熱が入る。 「入力」「判定」「出力」という流れの繰り返しでゲームが作られていること。 それぞれの役割を担当している子供たちがなかなかプレイヤーの操作に 答えられない様子はさながら開発途中のゲームを見ているようで楽しかった。 それぞれの役をしている子供たちがそのうち自発的に相談して、ゲームを調整 していく。 テレビゲームに限らず「新しいルール提案とその調整」からゲームという遊び が作られていくということを説明した。
フェイントに見事にだまされる子供たちのかわいい様子に会場から思わず笑いが… 会場にいたほとんどの子供たちがゲームをプレイしたいというので順番に挑戦することになった
次に会場の子供たちを入れ替えながら、「ハンマーよけゲーム」に挑戦して もらい、同じ「100tハンマー」の映像を使っても、パターンにフェイント をつけたり、リズムを微妙にズラすような小さな工夫から、ゲームの面白さ に幅ができていくことや、ゲームを繰り返すうち子供たちが学習してしまい、 ゲームがつまらなくなってしまう事を、目の前で実際にゲームを行いながら 解説する。 テレビゲームはどのような遊び方をしてほしいのか考えながら作られていく。 ゲームの作り手の配慮と心から、みんなが楽しく遊べることを理解してもらい 人を思いやる心が大切であり、テレビゲームにもその心が溶け込んでいる。 ルールを押し付けるだけでなく、どうすれば楽しくなるのか考えれば生活にも 応用できるということを伝えて話を終えた。 ステージを下りる子供たちが「楽しかった」と言ってくれるのは何よりも うれしかった。 講演後に「バソコンでゲームは作れるの?」と質問した10歳くらいの少年は、 私から具体的なアドバイスを受けると、目を輝かせながら 「がんばってゲーム作れるようになるね」と元気に会場を後にした。 例えひとりでもこういう子供さんが現れてくれないかと思って行った 今回の講演だったが、うれしくて涙が出そうになった。                          →アンケートの結果



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